デジタル解析の先進国である米国では10数年前から解析が開始されている車のブラックボックスというべき、エアバックモジュールに搭載されたEvent Data Recorderの解析も、近年日本でも開始されています。Event Data Recorderには衝突前後5秒間のデータが記録され、抽出・解析することで車両がどのような動きをしたのかを分析ことが出来ます(データに制限あり)。
弊社においても、抽出資格である「CDR Technician」、そして解析資格である「CDR Analyst」を2017年に米国の公式認証機関であるCSI社にて研修・取得し、事故原因の鑑定に活かしています。
しかしながら、米国ではこの数年の間にEvent Data Recorderに記録されたデータ解析にのみ頼る事故原因の確定に疑問が呈される判決が相次ぎ、現在では、改めて現場や車両に残された痕跡などの事実と記録されたデータとの整合性を検証することの重要性が求められています。
また車両を取り巻く環境の著しい発展に伴い、車両にはインフォテイメントシステムを代表とする様々な機器が搭載されるようになり、それらに記録されたデータの解析も求められるようになってきています。