ICIS Insurance Claims Investigation Service

サービス ▶︎

原因鑑定室

原因鑑定室とは

原因鑑定室では、徹底した現場の確認を第一に、18年前から現場や車両などの対象を最新のレーザースキャナーで三次元計測し、1mm規格で立体データ化しています(2017年からは撮影規格は数cmまで緩くなりますが、広範囲にわたる撮影や未踏地の撮影などにドローンも導入し、対象の立体データ化をしています)。
そして、得られた1mm規格のデータから車両の損傷量を算出し、米EDC社製HVE CSIソフトウェアを用いて、算出した損傷量から衝突速度を解析し、また車両の衝突位置および最終停止位置の検証を行っています。これらの正確性は、法廷でも認められる精度であります。

デジタル解析の先進国である米国では10数年前から解析が開始されている車のブラックボックスというべき、エアバックモジュールに搭載されたEvent Data Recorderの解析も、近年日本でも開始されています。Event Data Recorderには衝突前後5秒間のデータが記録され、抽出・解析することで車両がどのような動きをしたのかを分析ことが出来ます(データに制限あり)。
弊社においても、抽出資格である「CDR Technician」、そして解析資格である「CDR Analyst」を2017年に米国の公式認証機関であるCSI社にて研修・取得し、事故原因の鑑定に活かしています。

しかしながら、米国ではこの数年の間にEvent Data Recorderに記録されたデータ解析にのみ頼る事故原因の確定に疑問が呈される判決が相次ぎ、現在では、改めて現場や車両に残された痕跡などの事実と記録されたデータとの整合性を検証することの重要性が求められています。
また車両を取り巻く環境の著しい発展に伴い、車両にはインフォテイメントシステムを代表とする様々な機器が搭載されるようになり、それらに記録されたデータの解析も求められるようになってきています。

弊社においても、1つのデータだけに頼ることなく、多角的なアプローチで事実を把握することで統合的に事故解析を行うべきと考え、2019年に米Berla社にて「車両システム解析 分析官」の資格を研修・取得し、事故原因の鑑定に活かし始めました。

原因鑑定室では、上記の原因鑑定調査において収集した情報およびデータを基に、PC-Crashソフトウェアを使用し、事故再現シミュレーションを行い、視覚的にどのような事故であったのかを確認できるようにしています。
火災案件においては、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)が提供するFire Dynamics Simulator(FDS)を用いて、再現シミュレーションを行っています。

車両のデジタル解析という面では、米国に10年遅れていると言わざるを得ない状況ですが、わが国において約20年前に経験した、一面的な原因確認だけに判断を頼るという誤った事象を忘れることなく、公的評価に耐えうる事実を積み上げる「立証責任」を持つ立場であることを求め続けてまいります。

サービス一覧

3D Scanning

三次元計測

サイラックス

ライカジオシステム社製レーザースキャナを使用し、
1mm規格で現場や車両などの対象物を計測します。

ドローン

ドローンを使用し、広範囲の撮影や未踏地、
トンネルなどの対象物を計測します

Data Analysis

データ解析

HVE CSI

レーザースキャナの計測データを基に、米EDC社製 HVE CSIソフトウェアを使用し、損傷量から衝突速度の解析や車両の衝突位置および最終停止位置の検証を行います。

CDR

車両に搭載された、車のブラックボックスというべき、Event Data Recorderから、BOSCH社製CDRツールを使用して、衝突前後のデータを抽出し、解析を行います。

Berla iVe

米Berla社製iVeキットを使用して、車両に搭載されたインフォテイメントシステムに蓄積された広範囲かつ深層にわたる車両データを抽出し、解析を行います。

3D Reconstruction

三次元事故再現

PC-Crash

現場で確認した内容、レーザースキャナーで計測したデータ、分析したデータを基に米PC Crashソフトウェアを使用し、三次元シミュレーションを行います。

Fire Dynamics Simulator

現場で確認した内容を基に、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)が提供するFire Dynamics Simulator(FDS)を用いて、火災の再現シミュレーションを行います。